目標達成を近づける勝ち点1
SDウエスカはホームチームの先制弾に対しプリード弾から1点返し、カルロス・ベルモンテで引き分けた(1-1)。無敗記録を10試合に伸ばした。
残留を目指す道のりにおいて、カルロス・ベルモンテ戦では目標に一歩近づけた。同じ目標を掲げるライバル相手に1-1で引き分け、アントニオ・イダルゴ監督率いるチームは勝ち点1を稼げた。クリーンシートの記録を更新し続けることはできなかったが、またもやセットプレーによるホルヘ・プリードのヘディングによって貴重な勝ち点1を収め、アスルグラナスは無敗記録を10試合まで伸ばした。アディショナルタイムにホームチームの追加点がハンドによって取り消されるまでは、一瞬ヒヤッとした瞬間もあった。
勝ち点を必要としていたライバルを相手にアウェイとしてプレーしていただけあって、監督が選手たちに警告していたようにSDウエスカが苦しむことは絶対不可避だった。エル・アルコラスで序盤から勢いに乗って快勝を収めた直後、今回6日前と同じ結果を手に入れるために監督はカルロス・ベルモンテで「耐える必要がある」と語っていた。そして、ホームチームは立ち上がりからプレスをかけ、SDウエスカの陣地に難なく侵入できたが、堅実な守備によってアルバロが守るゴールを脅かすことはなかった。
ホームチームの支配を経て、イダルゴ監督はシステムをテコ入れし、アルバセーテでベンチデビューを果たしていたライバル監督の戦術に適応させた。ルーレイロが三人目のセンターバックとしてプレーし、サイドを任されたジェラール・バレンティンが仕掛けまくり、何度かゴールラインに迫っていた。前半終盤、ホームチームはキレスの強烈なシュートがポストの近くを狙った。すかさずSDウエスカは、ハビ・マルティネスとジェラールド・バレンティンの好コンビネーションで反撃。エリアに送り込もうとしたボールがコーナーキックに終わり、試合開始と同じスコアでハーフタイムに突入した。
後半、SDウエスカは負傷を乗り越えて前節復帰を果たしたホアキンが幾度と仕掛け、流れを断ち切ろうとしているように見えていた。しかし、敵陣でボールを支配し、何ら問題ないように見えていたボールがDFに当たり地面に飛び込むセーブを余儀なくさせたのは、またしてもアルバセーテだった。こうして、ホームチームがゴールチャンスをいくつか迎え、キレスが主役となる先制ゴールに繋がり、SDウエスカ守護神のクリーンシート記録を破った。今度は、カルロス・ベルモンテで収穫を得ようとSDウエスカが意地を見せる時だった。
イダルゴ監督は反撃に出て4枚交代を行い、ハビ・ミエル、フアンホ・ニエト、ウーゴ・バジェホ、イバン・マルトスを投入。シエルバが放ったFKからハビ・ミエルとプリードのどちらかがゴールを決める寸前だったが、シュートはポストに嫌われコーナーキックに終わった。そして、まさにそのコーナーキックがSDウエスカの引き分けを演出。キッカーは同じくシエルバ、合わせたのはキャプテン。残り20分という頃合いで、前節に続けてヘディングでファーに合わせた。
試合終盤、アルバロが守るゴールに猛攻を仕掛けたアルバセーテにとっては後味の悪い勝ち点1だった。アディショナルタイムにゴールで報われるように思えた矢先、事前のハンドによって取り消され、SDウエスカにとっては後味の良い引き分けを演出した。